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「安心」できる防災~地域編~が終わりました

少し振り返りを・・・
このシリーズで大切にしてきたことと言えば

○誰もが「安心」できる、ということ
○自分たちで実際に体験をしたり考えたりする形で進めること
○男女共同参画の視点を伝えること

このようなことを各回のワークショップの中に組み込んで頂いた講座を実施してきました。

今回は「避難所ワークショップ」というテーマで実施しました。
このシリーズは時系列でテーマを分類し、①事前の「備え」、②災害の「直後」、そして最後は、③災害発生後の生活に焦点を当てました。
今回も大阪狭山市在住の防災士、岡本裕紀子さんにワークショップと解説をしていただきました。



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はじめに、身近な災害リスクとして、地震の活動期・平穏期について話を聞きました。
現在は間違いなく「活動期」である!!
何となく知っていたけど・・・
そしてどこかで聞いたこの話がよみがえる

天気予報で雨が降る確率は80%です、と聞いて傘を持っていかない人はほとんどないでしょう?

ほんとにその通り・・
地震に関しても同じような数字が出ているのだから「備え」は必要だと・・
そんな時期にあたっているのだと再認識しました。

では実際に地震が起きた時の大阪狭山市における避難所開設の流れは、ということで色々とスライドと共に情報を教えて頂きました。
やはり「何となく知っているような?知らないような?」程度のことだったので聞けて良かったです。

そこで「ひとりひとりがアイデアマン!過ごしやすい避難所を実現するアイデアを生み出そう」というテーマでグループワークをしました。
「備え」編、「直後」編でも考えてきたモデルケースで取り組みました。
それぞれのグループで三角防災メモを使ってアイデア出しをしました。
参加者の皆さんも知恵を絞り、意見を出し合っていました。


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それぞれのグループの発表を聞きながら、岡本さんからのワンポイントレクチャーやアドバイスを聞きました。
とてもユニークなアイデア、「なるほど」と頷くものなどたくさんの知恵がありました。



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そして避難所運営をする中で「知っておきたいこと」を講習してもらいました。
実際に新聞紙でスリッパを作ってみました。

東日本大震災のあとの避難所運営では、土足が「○」か「×」かの区切りがしっかりなされて衛生的に保たれた避難所であることが、すべての生活面において細やかな過ごしやすさがあるかどうか?と繋がっていたということです。

いざという時に避難所の中にひとりでも、新聞紙でスリッパを作る方法を知っている人がいれば、大きな効果があるのですね。



そしてもう一つ、スムーズに運営できた避難所には
「避難所運営委員会に女性メンバーが多かった」という事実があるそうです。

やはり様々な立場の人が集まって生活をする場所ですから、運営チームの構成も偏りがないことが望ましいのですね。
しかしこのことは災害の時に限らず、日常の生活を送る場面でも同じだと言えます。
常日頃から、多様な価値観が存在することを大切にし、少数派の価値観を排除しない社会であることが望ましいですね。

続けて「学校単位の避難所運営マニュアルの作成」を推奨します、とのことで何点かポイントをあげてもらいました。
例えば
○炊き出しチームの編成
○女性目線の防災対策の発信
○スフィア基準
○避難所のひとりあたりの専有面積
○トイレの設置数の男女比

などなど、あげればきりがないくらいですが、ここでも大切なことはやはり「やってみる」という体験ですね。
耳で聞いているだけだと何となくわかったようなこととして通り過ぎていくことが多いと思います。

震災発生直後は避難所における1人当たりの専有面積が1㎡だったという事実があったそうです。
そこで会場に1㎡の敷物を準備して希望者の方には寝てみてもらいました。
とても狭く、足を伸ばして横になれません。
尚且つ、この中に自身の荷物も持ち込むことになります。

そしてこれからの「避難所運営訓練」では、あらかじめ準備された所に参加するのではなく、自分たちが動いて体験ができる機会も兼ね合わせたものを推奨します、とのことでした。
「やってみないとわからない」という言葉通り、PDCAサイクルを実践することが大切だと言われてました。

P プラン・・・・考えて
D ドゥー・・・・やってみて
C チェック・・・検証して
A アクション・・改善する

この繰り返しで、より現場に合ったものに作り上げていくことが重要だということです。

最後に
今回は「避難所ワークショップ」としましたが、実際にはほんの一握りの人しか避難所にははいれません。
圧倒的な数値で、在宅避難や車中避難になる可能性が高いです。

そこでぜひ、ここも詳しく知りたいというリクエストに応えて頂きました。

ぜひ役立てて下さい。(質問①~③の回答はいずれも大阪狭山市の災害時の対応です。他市町村では対応が異なる場合があります。)



質問①
在宅避難をしていることを行政にわかってもらうには?

指定避難所で「避難者名簿(世帯単位)」という書類に必要事項を記入・提出。

質問②
避難所に届く物資の情報はどうやって知るの?

避難者全員にお知らせはない。必要に応じて避難所運営委員会等の方には受け入れ準備のために連絡が必要と想定している。

質問③
地域の情報はどこで手に入れるの?

避難所の掲示板でだれでも確認できる。緊急性が高いものは同報系防災行政無線(屋外スピーカー)で放送。


そして自分にとっての「防災とは○○だ!」というフレーズを考えてワークショップは終了しました。
講師の岡本さんは
「防災とは 日常 だ!」とおっしゃってました。

さて、皆さんならなんという言葉を入れますか?


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最後に全員でこのフレーズや、このシリーズに参加しての感想などの共有の時間を持ちました。
皆さん自分なりの気づきや、きっかけなどを持ち帰って下さった様で嬉しい限りです。

最後に食の体験として
シャケおにぎり+卵スープ = シャケ雑炊 やってみました!

ニュースで毎日毎日、冷たいおにぎりばかりが届いて・・という話を聞いたことありますよね
本当にまだ物資不足の時には有り難い事なのですが、やはり1週間が過ぎ長期化して体力や気力も低下してくる中では少し温かかったり、形態が違っていたりすると本当に嬉しいのだろうな、と思います。

結果は
とっても 美味しかったです(*^_^*)

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by kirattopia | 2018-04-09 16:49 | Trackback | Comments(0)  

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